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映像散歩

2019年8月25日 (日)

映画『ひろしま』

この映画は毎年自主上映会のタイトルになっていたのだが、見逃していた。 ところが、なんと、NHKのEテレで深夜に放映されたのである。天下のNHKも、心を入れ替えてくれたのかなア・・・と思いきや、「深夜」であることが不可解。

1953年の制作後、「反米的」という理由で、公開禁止されたそうであるが、実際映像を見る限り、ナニが反米なのか理解できない。 戦後8年経過のヒロシマはまだまだ傷跡が生々しく、出演者の市民たちも記憶に忠実に演じているだけ。 それゆえに、映像はリアル。 物語というよりは生々しい映像が映し出され、リアリズムそのもの。

出演者:月岡夢二、山田五十鈴、加藤嘉、岡田英二等々、今は亡き名優たちが登場。

制作:日教組プロ (上映禁止の理由はここかな?)

監督: 関川秀雄  助監督: 熊井啓

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小学生の時に、学校映画で見せられた新藤監督の「原爆の子」は原爆ドームだけが印象深かった。この作品を見ていたら、原爆に対する恐怖感がもっと強かっただろうと想像する。

 

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正面のドームがなかったら、単なる美しい公園。映画の製作された当時は、まだまだ瓦礫などが残っていて、その風景が映像に生かされている。

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資料館内に、展示されていたこの春の「絵」は、希望に満ちていて、心地よく、悲惨さを忘れさせる。(作者名、忘れました)

 

2019年6月25日 (火)

岩波ホールに長蛇の列

上映中のドキュメンタリー映画「ニューヨーク公共図書館」は、いつもガラガラの岩波ホールが満席!

これは、どんな現象なのだろう・・・本離れが進んでいる、街の本屋が消えてゆく・・・現実なればこそなのか? それにしても、途中休憩ありの3時間25分。 途中でコックリしている人もいて、終了後もエレベーターが満員!疲労困憊!

いろんな人が、いろんな意見を言っている。 まとめてみると図書館は単なる「書庫」ではない! 「人」なのだと。

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日本の某一流?大学には図書館学科があり、そこの卒業生で、長年T大学の図書館勤務をしていた知人に感想を聞いてみると

公立でなくて「公共」図書館だから出来る活動だとも思いましたがあそこまで出来るのは、情報ということについての大きな考え方をしているアメリカだからこそだと思いました。

日本ではとても出来ないでしょう、予算規模からしても。

 

某図書館勤務者は

イベント・プログラムの参加者がほとんど中高年ばかりとか、ベストセラーを買うかどうか悩むところなど、日本と共通の場面もありました。しかしそれにしてもアメリカの図書館員の社会的使命感の高さには驚きました。見習いたいものです。

 

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電子図書の時代、巷の図書館も多様化を迫られる時代、興味を持つ人たちが多いのは結構な事だと思う。

日本の「国会図書館」って入ったこともないけれど、どんな役割をしているのだろう・・・・すべての図書を在庫しているというのは知っているけれど。

 

 

 

 

 

2018年7月31日 (火)

ドキュメンタリー映画 ~ 『ゲッベルスと私』

6月から上映されていて、終映間際というので、観に行った。岩波にしては珍しく混んでいた。やはり観客の殆どが真面目な(多分)中高年世代。 同行の友人は秋にアウシュヴィツへの旅に出る予定。

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あの冷徹なナチスNo・2ゲッベルスの秘書として、1942~1945の3年間勤めていたブルヒルデ・ポムゼル(103才)への長時間インタビューを、世界各地のアーカイヴ映像を挟みながら映像化した作品。

アーレントの「悪の凡庸」を思い起こさせるが、ポムゼルは収容所の存在を知っていても、何が行われていたのかも知らず、ユダヤ人への偏見もなかった。実際に手を下したアイヒマンと同列ではないだろう。 無知は罪なのか❓ 人間は少なからず、時代に翻弄されるということ。

 

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戦後、ソ連の捕虜として5年間の収容所生活を強いられた。彼女も戦争の犠牲者の一人だったのだろう。 貌の深い皺がモノクロ画面一杯に映し出される。

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給料が良かったから、私はただ言われた通りタイプをたたいていただけ。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

関西の友人から酷暑見舞いのメールが届いた:

酷暑の日本、東京五輪はどうなるのでしょう。

死刑執行前日、災害進行時に宴会しようと、反省もお咎めもなし。

いつかバチが当たると思いながら、なかなかその気配もなし。

ホント、絶望の日本です。

最近は長生きしようと思わなくなりました。。。

2018年5月16日 (水)

最近観た映画

毎日映画を観ている。映画館でも自宅のTVでも・・・。子どものころからの病みつき。 悪評高いNHKでもBSでは貴重な映画を放映し、特に外国からの輸入品ドキュメンタリーには魅せられる。 「TVが嫌い!」とさもTVにうらみでもあるようなことを得意になっておっしゃる方々も多いけれど、私はTVという画面がないとすごく寂しい。 ほとんどが録画である。

「心と体と」 

初めてのハンガリー映画だった。監督も出演者も全く知らなかった。心に沁み込んでくる映像。

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スタートの映像は牡鹿雌鹿が冬の森を歩いている風景。

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高学歴ながら、接触障害をもつ、堅苦しい女性が食肉工場で働くとことになった。 その上司は片腕が不自由。  不器用で孤独な二人がいつしか心を解け合ってゆく。 女性監督ならではのやさしさが映像の隅々に見られる。

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                                  監督: イルデコー・エニュデイ

「女は二度決断する」

本作品は以前に何本も本邦公開しているトルコ系ドイツ人監督、ファテイ・アーキンの最新作品。 彼のテーマは常に移民としてのドイツ人から見た眼差しをもって描いている。

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ドイツ女性と結婚したトルコ系の男の事務所がネオナチのテロに会い、突然妻は息子と夫を失う。 犯人が確定しながらの裁判で敗訴。 やりきれない悲しみの中、妻に芽生えたのは・・・・テロはテロを生む。彼女の腕のサムライのタトウのアップが気になった。

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ベルリン映画祭の金熊賞を得た、主演のダイアン・クルーガーと監督のファテイ・アーキン

2018年1月25日 (木)

裏日本の冬 ~ 「夢千代日記」

昨年末、脚本家、早坂暁が亡くなって、1981年放映されたNHKドラマ「夢千代日記」が36年の時を経て、再放映された。 主演の吉永小百合は優等生過ぎて、どんな役でも小百合の粋を出ず、決して好きな女優ではないのだが、この役は彼女の当たり役。  

舞台は山陰の山峡にある湯治湯、それぞれ訳ありの人間模様が、雪とともにそこはかとない哀しみとして描かれ、しっとりとした感動が蘇った。 これぞNHKドラマの傑作だと思う。

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    広島で体内被曝した夢千代が神戸の病院通いをする車中で

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          温泉湯で温まった石を懐に入れて温まる

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原爆被爆後、白血病で亡くなった母の跡を継いで、芸者置屋を営む夢千代。芸者たちも幸せとは縁遠い、いつの日か表(太平洋側)へ行きたいという願望を持ちながら貝殻節を唄い踊る・・・切なくて、温かいドラマ。

音楽;:武満徹、芸者役:樹木希林、楠敏江、秋吉久美子、 ストリッパー:緑魔子、偽医者:ケーシー高峰、 刑事:林隆三 他に夏川静江や佐々木澄江等の芸達者揃い、もはや出演者の半数は故人

2017年9月 9日 (土)

『静かなる情熱』 ~ エミリ・デイキンスン

エミリ・デイキンスンEmily Dickinson(1830-1886)はアメリカの詩人であることは知っていたものの、その作品と人物についてはボンヤリ。 自然、信仰、愛と死をテーマにした作品は生存中は無名であった。

100年前のアメリカ人がこんなにも美しい英語を話していたのだろうか(たとえ、上流家族とはいえ)と驚き、映像もイギリスらしく丁寧で美しい。 彼女の個性と生きた時代を振り返りながら後味の良い作品に収まっている。英語の語学教材としても優れた映像ではないだろうか…などと思いながら、うっとり。

彼女の病気を医師がブライト病と診断する場面がある。今でいう腎臓疾患だったらしい。静かなる情熱を秘め、生前は作品を評価されることもなく自宅に閉じこもりながらの詩作。 かなり気難しい性格だったようだ。

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改めて、彼女の詩に触れてみたくなって、早速、図書館へ申し込んだ。

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          Water is taught by thirst;
                   
          Land, by the oceans passed;           
          Transport, by throe;
          Peace, by its battles told;        
          Love, by memorial mould;

            Birds, by the snow.

            水は 渇きによって 教えられる        

            陸は 渡ってきた 大洋によって
            恍惚は 苦悶によって
            平和は 語られる戦闘によって
            愛は 形見の肖像によって
                 鳥は 雪によって

                               出典エミリー・ディキンソン

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監督・脚本: テレンス・デイヴィス

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主役: シンシア・ニクソン

2017年3月 5日 (日)

『ロマの哀愁』 ~ 洞窟フラメンコ 

ロマ(ジプシー)という言葉を初めて耳にしたのはいつのころだろうか・・・。多分、絵本で見たフラメンコのような気もするが、国を持たない民族としてのユダヤ人とロマ人の存在には「どうして?」という疑問を持った。

ドキュメンタリー映画「サクロモンテの丘」を観たら、1971年にグラナダはアルハンブラ宮殿向かいの丘にあるサクロモンテの記憶が蘇った。 洞窟を白く塗りたてて、家族で住みながら観光客にフラメンコを披露する、小さな子供たちもこぞって踊る。 ホテルに依頼すると、手配者が案内してくれた。 ワインを飲みながら、カスタネットを売りつける(貧乏旅行なので、買わなかった)。狭い洞窟で彼らの体臭を感じた古い記憶。

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その後、ロマたちはサクロモンテから退去させられ、公営団地などに、移動した。現在では、サクロモンテの洞窟はドイツ人と日本人の別荘になっているのだとか・・・。

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かって、フラメンコダンサーとして世界を駆け巡っていたロマ達は今、過去を懐かしみながら、後継者を育てることにエネルギーを注いでいる。

ヨーロッパでは各地でロマの集団を見かける。お金の無心をしたり、かっぱらいをしたりすることも多いので、嫌われ者だけれど、今ではほとんどが定住し、教育も受けている。

ホロコーストでは多くのロマ人が犠牲になった。「ハンガリー狂詩曲」「チゴイネルワイゼン」などロマの血の哀愁漂うメロデイーが心に響く。

2016年9月 3日 (土)

『レトロな池袋』 ~ 現存する半世紀前

8月最後の日: 

太極拳仲間の三婆が向かった先は池袋歓楽街のど真ん中、新文芸座。 名前が横文字でないところが良いと思う。

映画は「スポットライト」と「アイヒマンショー」の二本立て、入場券は券売機で買う。 2本とも事実に基づいた作品。

文芸座は1956年、作家三角寛の「人生座」の姉妹館としてオープン。 当時は映画書専門の店「しね・ぶていっく」や地下には邦画の劇場もあり、「泥の河」監督の小栗康平などはここで映画に取りつかれたらしい。

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歌手の故浅川マキは毎年大晦日にコンサートを開いていた。 一度は行きたいと思いつつ・・・当時の池袋は遠かった。ファンが多くチケットは取れなかっただろう。

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消えてしまったのかと思っていたら、名前も「新」がついてリニューアルオープン。入れ替え制無し、場内飲食可なので昔のように、食べながらの鑑賞ができる。 さすがに喫煙は不可。

観客は圧倒的にオジサン(オジイサン?)が多いのは昔の馴染み客なのか、暑さ凌ぎや昼寝に利用しているのか・・・・オールナイトの3本立てもあり。 腰痛症の人は要注意! エコノミー症候群にも注意!

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映画の後は小腹がすいたので、またまたレトロのパン屋「タカセ」。 ここのケーキはあの尾崎豊も好きだったのだとか・・・・。

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「海鮮スパゲテイ」とやらはケチャップたっぷりのナポリタンに刻み海苔を振りかけた、うどんもどきの懐かしさが漂う。 昭和がそのまんま生きている。

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「ラムネ味の餡とクリームのサンドイッチ」・・・・果たして美味しいのだろうか? 1階のパン屋を覗いたらいろんなパンが発見できそう。 池袋のレトロカルチャーも面白いかも。

2016年4月24日 (日)

悲痛で残酷な愛 ~ 映画「さざなみ」

久しぶりにシャーロット・ランプリング主演の映画を観た。 「愛の嵐」や「さらば愛しき人よ」の涼しい眼はいまだ健在。 原題は「45 years」。つまり結婚45年目を迎えた夫婦を突然過去が襲う。 若き日に夫は恋人と共に山を愛し、恋人は遭難した。

幸せな結婚生活の45周年記念日を迎えようとしていた矢先、旧恋人のアルプスでの発見の知らせが届く。夫の動揺が妻に伝わる。 「僕はこんなに老いたのに、彼女はあのときのままだ」とつぶやく。

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               45年をともに過ごした夫婦に激震が・・・・・

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シャーロットの演技が抜群特に最後のシーンは迫真に迫るものがある。妻は嫉妬のさざなみに悩まされ続けるのだろうか?だとしたら、なんと残酷な晩年になることか・・・・・・。

かって、某映画サークルに属していた時に、メンバーの一人が「愛したら死ぬことです。限りなく続く永遠の愛、それは死です」というエッセイを書いて、熱い議論になった。本人は既婚者なのだが、「僕は浮気はしない、いつも本気なんです」と平然と応じていたことを想い出した。今頃は多分、同じ妻と45周年を迎えているのかもしれない。

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★ 巨匠ヴィスコンテイは「愛の嵐」悲痛で残酷で恐ろしいほどの傑作!と評したが、正に、再びの傑作ではないだろうか。

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                     「愛の嵐」の時のシャーロット

2015年11月30日 (月)

『小さき声のカノンー選択する人々』 ~ 三鷹いのちと平和映画祭

ズット気になっていた鎌仲ひとみ氏のドキュメンタリー映画、やっと鑑賞するチャンスに恵まれた。 場所は三鷹駅から近くの風の散歩道沿いにある「沙羅舎」。 フクイチで放出された放射能処理は行き詰っている。一握りのママたちの子供の健康を守る戦いをチェルノブリと照らし合わせながら、息の長~い自主行動の様子を捕えた映像には空しさとともにかすかな希望が見える。 自主上映作品で、全国各地のミニシアターで上映されている。

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この作品は是非、全国会議員の先生方に観賞して欲しいものであるが、原発無知の彼らは途中で居眠りしてしまうことだろう。 他人事としてとらえる人々には興味のない話で、疎開をする意味すらみいだせないだろう。見えない悪魔を見ないように生きていく・・・・放射能も水に流せば消えると思っているフシがある。 つまり、悪魔とは彼らのごとき族なのだということに・・・・。

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上映後、助監督の宮島裕氏と撮影担当のカメラウーマン、岩田まき子氏を囲んでトーク。 司会はやさい村の大友映男氏。 観客には子連れのお母さんたちもいて、真面目そうな人たちばかりが集まった。

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鎌仲作品がズラリ、フクシマ県人の友人はNHKは絶対に放映しないからと、DVDを8本も購入して大感謝された。

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