昨年、ヒキオコシと言う名の、草花の苗を貰った。茶花にも用いられるとのことで、銀座の花屋で見つけたらしい。 どんな花なのかピンとこなかったので、金雀枝の鉢の隅に植えておいた。生きているのか死んでいるのか・・・しばらく忘れていたら、紫の花を付けていた。
シソ科でヤマハッカ属、別名「延命草」というのだとか。いろんな種類があるらしい。
名の言われは弘法大師が道端で倒れ込んでいる旅人に、この草を与えたら、病が治って、元気になったのだそうである。
胃の漢方とやらでかなり苦いとのこと。葉を煎じて飲んでみたが、特段苦みもなかった。
最近ホーム暮らしの老姉は転倒すること甚だしく、引き起こされる日々を過ごしているらしい。 昨日、花壇の手入れをしていたら、ぎっくり腰!引き起こしてくれる人は不在。そろりそろりと歩いている。
鬱々としている間にもう四月の中旬!
気が付けば、昨年咲いた野生のスミレが咲いていた。 植えたつもりはないから、きっと小鳥の落とし物だろう。山野草は長生きしない、ましてやマンション庭の西向きなどでは・・・ほったらかして、アテにしてないのに、咲いた咲いたスミレの花が。ウレシイ!
二色は目面しいのだとか、60種類もあるそうだから、種族はわからないこの小さな花に励まされている。
フランスのカンヌ近くには「スミレ村」という場所があって、スミレ博物館もあり、チョコレートやお茶等々、村中スミレ尽くしなそうである。日本の村おこしとは違って、さすがフランス風に洗練された村の佇まい。機会があったら訪ねてみたい風景。
菫程な小さき人に生まれたし 漱石
またまた師走! 今年はコロナと共に暗~い年末になりそうだ。 心和む話題を掲載しよう・・・。
このゴムの木、もう10年ぐらい前に、お隣の今は亡き植物好きの奥様に戴いたものの子孫である。当時30センチぐらいだった鉢植が10年後には天井に届くほどの背丈になった。 どうしようかと思っていたら、取り木をすれば良いとのこと。
この木は目面しい品種らしく、欲しいという人も居たので、取り木を試みたら、毎月1枚の割合で、新葉が生まれている。まるで赤ちゃんが生まれたような柔らかい葉がすくすく出てくるのだ。 こうして命が繋がれて、10年後にはまた天井まで届きそう。西南角部屋、冬でも温かい環境は適材適所のようだ。
取り木の方法は幹の外皮をぐるりと剥き、湿らせた水苔を巻く。水分を与えながら、根が出たら土に植える。以外に簡単!
ルーフバルコニーに花壇が二つ。 夏場は強烈な西日で居たたまれない。 それでもこの空間には癒される。乾燥に強いオリーブやハーブ類が辛うじて息づいている。 土の入れ替えもせず、草花を植え続けていたら、根が張って、どうしようもなくなった。
アッシー君の指導の下に、土を柔らかくする術を学んだ。スコップで根を切り、ふるいにかける作業である。 ヘルマン・ヘッセのように「庭仕事の愉しみ」というわけにはいかないけれど、土に触れると、子供時代の農作業風景が蘇る。アッシー君もおじいさんになったので、アテにせず、自立せねばならないのだが・・・。
片隅に赤い葉が見える。 かなり以前に植えた「ブルーベリーの木」。手入れが悪いので大きくならない。毎年3粒ぐらいの美味しい実がなる。生きているだけでもエライ!と思うのだが、手入れをしていない = 反省!
三本あるオリーブの木の一番小さい木にたった一粒の実がなった。 今年は花も咲かなかったので、諦めていたのにだが、神様の贈り物? これからは真面目に庭の手入れをせよ!とのメッセージかもしれない。
何処からともなく、秋の蝶がやってきて小さな庭を飛び回っていた。
すぐ近くの大学病院で、友人の妹さんが亡くなった。 かなり以前から、糖尿病とリウマチを患っていて、2か月前に「誤嚥性肺炎」で救急車で入院。 何度も危篤状態に陥りながら、快方に向かっていた矢先のコロナクラスター。 陽性になり、面会もできない状態が続いていたという。 身内としては日々祈るしかなかったに違いない。
花屋を覗いたら、秋なのに、大輪の白い紫陽花が目に入った。 コロンビアからの輸入品だとか。どことなく、純粋な妹さんに似ていると思ったので写真を送信したら、とても喜んでくれた。
亡くなる前日の病院には細~い三日月が妹さんの病室を照らしていた。コロナはすぐ近くにやってきていることを実感した日でもあった。
駅前の小さな花屋さんを覗くと、時々目面しい草花が売られている。チョコレートの匂いのするコスモスとか、観たこともない横文字の植物とか・・・。昨年も「カレープラント」なる黄色い花を購入。 微かにカレーの匂いがする。 ざっくり花壇に植えてみた、殆どの植物はがすぐダメになるのだが、今年も生き延びた。
真西の日当たりなので、乾燥に強いのがありがたい。葉は香りづけとして食用に用いられるらしいが、煮ると苦みが出るそうだ。 暑くなると、庭の手入れ?も嫌になり、水以外は放置している。 そんな中で、たくましく生き続けられる植物だけがわが家向き。
お粗末な花壇にも時折、蜂が来る。 薔薇とかオレンジの蜂蜜があるけれど、このカレープラントの蜜は果たしてカレーの香りがするのだろうか・・・と思いながら、蜂を観察すると、蜂たちは隣のラベンダーの方にばかり飛んでいる。 やっぱり無理なのかな?
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