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読書の時間

2019年5月10日 (金)

ふらんすの匂い ~ 「ミッテランの帽子」

ミッテランとは1981~1995までのフランス大統領のこと、登場人物も実在名。

ミッテランがレストランで黒のフエルト帽を忘れ、それを失敬した男から帽子は次々と4人の人物に渡り、最後にミッテランのもとに返るのだが、その過程が面白く、まるでお洒落なフランス映画を見ているような気分。 フィクションかノンフィクションか戸惑う内容だが、読んでいるうちにそれはどうでもよくなった。

久しぶりの楽しい読書だった。フランス語が解読できたら、もっと楽しかっただろう・・・。

 

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作者のアントワーヌ・ローランも翻訳者の吉田洋之も1970年代生まれの脂の乗り切った世代。今後の作品に期待したい。

 

 

 

 

 

2019年3月23日 (土)

「世界」をよむかい

岩波書店発行の「世界」は1946年創刊というから戦後とともに現在に至っているというスゴイ雑誌。 時々読んではみるけれど、なかなか読了!というわけにはいかず・・・・・。ところが、友人が「世界を読む会」とやらに入っているというので、参加してみた。 定年を迎えた団塊の世代を中心に、8割が男性の真面目なメンバー、リーダーは旧中学教師。 職業、職種、学歴や年齢等はどうでもよくて、「世界」を読んで、感想を述べ合う。

お国のためになりたいと、少女の頃に、従軍看護婦に参加したというAさん、4歳から20歳まで沖縄育ちのBさんは沖縄では内地の子としていじめにあったとか、ピアスの似合う実は旧レーサーで現在は医者のCさん等々・・・徐々に素性がわかってくるのも面白い。

暫く参加を継続したいと思っている。

 

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編集長の熊谷伸一郎氏は俗にいう大卒ではないらしい・・・・



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仲間の男性が自家製桜餅を持参して、ふるまってくれた。 桜の葉も自前という・・とっても美味しかった。この方は、小説を書いているらしい。

2019年1月21日 (月)

君はパレスチナを知っているか ~ 2冊の本

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このテーマはかつて「アンネの日記」を読んで以来、気になって、現在に至っている。 日本の歴史教育は、縄文、弥生、卑弥呼、聖徳太子などには触れるものの、近現代史は駆け足で終わってしまう、 教科書でも取り扱わないし、学習することが難しい、と思っていたら、現在はイスラエル・パレスチナ問題も教科書に掲載しているらしい。 認識不足だったのかも・・・。

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この本は30年前出版され、とても参考になった。 子供でも読めるようにカナが振ってある。 いろんな人に薦め、かなり評判が良かった。

最近は他にも色々本が出版されていると思うのだが、入門書としては年表や写真もあり、かなり参考になる。

その後の30年の続編も期待したい。

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これはごく最近読んだ、短編集(?)である。 内容はとてもリアルでフィクションとは思えないが、著者のコメントはただ一行のみ。

「この本に出てくる人物と事件はすべてフィクションで、実在の人物・団体とは関係ありません」

あえて、フィクションと言われると、現実味が遠くなり、ガックリ来るのだが、著者の恐れるものを想像するしかない。

2018年9月15日 (土)

け む り そ う

タバコを煙草(けむりそう)と書くことを認識した時、すごく素敵な漢字翻訳だと思った。

きょうも元気でたばこがうまい!というキャッチフレーズとともに、過去の男性たちはいたるところで煙草を吸っていた。今では考えられない映画館、職場、電車、レストラン、病院等々で。 

飛行機にも禁煙席があったけれど、仕切りはなかった。そのうち新幹線に禁煙席ができたが、現在はすべて禁煙席である。パチンコ屋にも禁煙席があるのだとか。 果たして、煙草は絶滅するのだろうか?確かに愛煙家は減少している。

       紙巻の煙の垂るる夜長かな   芥川龍之介

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                出版社はキノブックス

健康に生きるために健康に生きる、その健康な人生は何のためのものなのですか。 池田晶子

夫人の喫煙を眺めるのは悪くない。理由は、それによってほどよいエロテシズムがでるからである。 丸山薫

タバコを禁じて肺癌が減少すると、この世はみるみるぼけ老人で充満するようになるぞ、この地球上に、いままでどころじゃない、救いようのない地獄がはじまるぞ、それを承知でタバコのみを弾圧しているのか。 山田風太郎

喫煙の悪癖は生理的耽溺ではなく、言語領域での心理偽装にすぎないのだ。あえて名付ければこれは一種の言語療法だろう。 安部公房

社会からはすでに献酬の習慣が消えた。今また、喫煙の習慣も消えようとしている。 けれども、共同体の存続よりも個人の健康を優先する人々が支配的になる社会において、人が今より幸福になると、私にはどうしても思えない。 内田樹

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ジョージアの公的市場では、ニコニコしながらおじさんが煙草を売っていた。 量り売りで買って、自分好みに巻いて吸うんだとか・・・。 巻紙も道具も売っていたので、愛煙家の俳句師匠のお土産に・・・と思ったけれど、税関で大麻と間違えられたら大変!  (そんな話をしたら、非常に残念がっていた)

2018年5月10日 (木)

こんな本は読みたくない!

最近、高齢化社会のせいか・・・「老い」に関する本が溢れている。 Me Tooというわけで本の山につい手を出してしまうのだろうか?? その気持ち、わかるわかる。 Book Offで100円だったので、購入してしまった。 30分で読み終えたが、感想は「ムナシイ」。 読まなきゃよかった・・・・。

老人が老人に説教している。この点では、常に、上から目線の曽野綾子氏に通じるものがある。自分は頭が良くて、正しい生き方をしているという自負心からなのだろうか?

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著者は元NHKのアイドルアナウンサーだったらしい(当時、わが家にはTVというものがなかったので、どんな話し方をする人なのか記憶にない)。

いつの間にか、エッセイスト+作家におなりになられたようだ。PC仕事などは事務所に任せているのだそうである。 事務所を持つほど高収入なのだろう。老人は老人でも格がちがうようである。 全く参考にはならない。100円損をした例。

2018年2月 9日 (金)

『てがみ』

敬愛する須賀敦子の私信となれば、覗きたい好奇心にかられる。 それも、活字ではなく、そのまんまだとしたら・・・あまりにも生々しくて、覗くことが罪悪感に苛まされるような気分になる。 もちろん、須賀が存命だったら、出版はされなかっただろう。没後20年という年月が、可能にした1冊なのかもしれない。

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宛名は親子ほどの年の差のあるスマさんという画家(女性)。結婚相手のアメリカ人とともに、日本を離れていた。その間(1975-1997)の須賀から彼女への私信である。 自分は1970年代の数年を某夜学校で須賀からイタリア語を学んでいた。須賀の話すイタリア話にうっとりと聞き惚れていた時期に、この生涯の友、「スマさん」に出会っていたらしい。

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写真なのに実物を読んでいる錯覚、誠実で、優しい・・・熱いものがこみあげてくる。「須賀先生、のぞき見してゴメンナサイ!」


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今なら、手軽なメールに依存してしまうところ、当時は電話は高額、手紙が常套手段だったけれど、こうして作品にもなる「てがみ」の尊さを思い知らされた。 これもひとえに須賀敦子という作家なればこそである。


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      訃報を知ったのは新聞、悼む記事のスクラップが出てきた

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  酸味がなく甘~い: 晩年の須賀敦子はこの「王林」が好きだったらしい

2017年10月24日 (火)

『トーマス・マンの亡命日記』をひもとく

わが家の猫が夢中で読んでいた本は文豪、トーマスマンの亡命中の日記を解説した池内紀著の中公新書本。 妻がユダヤ人であり、ナチ体制に批判的だったマンはついに、母国から「排除」を余儀なくされ、20年にも及ぶ亡命生活。その間、講演やラジオを通じてヒトラー打倒を訴え続けた。

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マンの日記から彼の交友関係や当時の状況をひもときながら、現代史を覗いてゆくのはとても興味深い。 ネットなどがない時代に、世界情報をキャッチするアンテナの高さに敬服。日本の二・二六事件にも言及している。

マンには日本のニュースに人一倍の関心を持つ個人的な理由があった。妻カトヤは男女の双生児に生まれ、男の子のクラウス・プリングスハイムは音楽家として知られ、招かれて1931年より東京・上野の音楽学校の教師をしていた。スイスの新聞で「日本の首都でクーデタ」の見出しを目にとめたとき、まず真っ先に妻の兄弟を思い、安否を気遣ったはずである。

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あああ、マンの作品をもう一度読み直したい。若者よ!お願いだから読んでみて!・・・と懇願するのは老婆のたわ言なのだろうか。

★ それにしても我国の宰相人気は何なんだろう?解せない。

 

2017年9月18日 (月)

『満州』って何?

まだ幼い頃、満州育ちの母はよく満州の話をしていた。 主に女学校時代のことが多かったが、当時の中国人や満鉄の話もしていた。日本のことを「内地」と呼んでいたのも不思議だった。

満州って地図にも載ってないし、どこにあるの?と聞いたことがある。今の中国だと母は答えたが、その後、中学でも高校でも満州のことを学ぶことはなかった。 卑弥呼や聖徳太子のことは丁寧に学習するのに、こと近代史になると駆け足で通り過ぎた感じがする。

いつかはっきりと「満州」について知りたいと思う気持ちが募っていたのだが、本著を読んでやっと辿り着いた思いがする。 史実を踏まえた上で、名画「ラストエンペラー」などを観るとより深い理解ができ、満足度がアップする。

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プロローグ

「満州」という言葉を聞いてどんな風景を思い浮かべるでしょうか。ーどこまでも続く地平線、果てしなく広がる大豆畑ー

「満州」ーそれはユートピアの名であり、血塗られた大地の名でもあります。「植民地」ーこの言葉を今私たちは遠い世界の言葉、他人事のように効いていますが、何を隠そうわずか70年前、日本はこの満州を植民地にしていたのです。

雪玉は誰にも止められぬ雪崩となった

大日本帝国を太平洋戦争に招いたものは、暴走して泥沼化した「やめられない」日中戦争。 日中戦争が解決できないから、やけっぱちになって、アメリカやイギリスに戦争を仕掛けた。

その日中戦争を招いたのは満州事変であり、満州国の存在。 日本人は皆で歯を食いしばり、奮闘努力して、ろくでもない方へろくでもない方へと進んで行き、あっという間に、沖縄戦という悲劇を招き,都市という都市をナバーム弾で焼かれ、原子爆弾による攻撃を受けた。

満州の崩壊ー脱植民地化へ

日本は立場主義。 「私はそのときの立場に従って役を果たしただけだ」 「その立場に立てばだれでもそうするだろう」「国策に反することは立場上できない」・・・とまるで、アイヒマン。そう考えるのであれば、学ぶ・教わる必要もないし、学ばせる・考える必要もない。

そして現在も

言うことを聞かなければ、補助金を貰えない・言うことを聞けば使い切れないような補助金が降ってくる。 

今、まさに原発立地でも核廃棄物処分問題でも沖縄基地問題でも。飽くことなく繰り返されている日本政府の、つまり立場主義者たちの、18番の手法である。

2017年6月16日 (金)

今、読んでいる 『本』

ズッ~ト気になっていた「本」を読んでいる。 若き日に「アンネの日記」を読んで以来、ナチスってナニ?ユダヤ人ってナニ? ヒトラーってどんなヒト?・・・という疑問がまだまだ解決されていない。

ナチス(国家社会主義ドイツ労働党)の聖典とまで言われた本書のページをめくってみたいという好奇心。 めくってみると、言葉そのものが難しくはないのだが、頭を整理しながら・・・メモを取りながら読んでみても、理解に苦しむ。 途中で嫌になって、コレハもう下巻には辿り着かないよな~という諦めがこみあげてくる。 

とにかく、マルクス主義とユダヤ人が大嫌い!もう、批判というより悪口の限りを述べている。人権侵害も甚だしい。 チョビ髭をはやし、手を振りかざしてがなり立てる演説に人民はなぜ夢中になり、ナチを太らせていったのだろうか・・・・。ヒトラーの真意を、多くの市民が見誤り、国民の運命を託した市民一人一人の責任なのだろう。

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翻訳者の平野一郎氏の解説によれば、本書は国事犯として収容されていた間に、協力者のモーリスとヘスに口述した。殆どが片腕となるヘスが筆記、校正はユダヤ新聞記者で神父のシュテンプレとナチ機関紙の記者ツエルニー。自らペンをもってしたためた書ではなかった。

アア・・・認知症が悪化しそう il||li _| ̄|○ il||li

2017年5月12日 (金)

フェンスの中の群生

最近、人並みに外科への通院が始まった。徒歩も運動のうちと一駅歩くことにした。途中、ガード下のフェンスの中にカワイイ黄色い花の塊が、まるで牢獄から手を出しているかのようだ。

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わが家の花壇にも見受けられる雑草=「かたばみ」の群、ぺんぺん草なら見過ごされるところだけれど、明視度の高い「黄」なればこそ、足を止めたくなるのだ。

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