『ミンゲル島』 ~ パムックの空想の島
トルコのノーベル賞作家、オルハン・パムックの新しい翻訳本: 宮下遼訳の「ペストの夜」が早川書房より出版された。 舞台はエーゲ海に浮かぶ「ミンゲル島」という架空の島であり、ミンゲル人も架空民族である。時代はオスマン帝国末期、アブデル・ハミト二世の治世(1876-1909)。
その小さな島でペストが流行し、殺人事件なども起こる。 読者は催眠術にかけられたかのように、架空の島、架空の国家に引き込まれる。
こんな風に、地図まで掲載しているから、素直な読者は騙されてしまう。
イスタンブルには「無垢の博物館」という作品と同名の博物館が存在し、主人公の部屋にベットや品々が陳列されている。あたかも登場人物たちが息づいているかのような雰囲気。 コーナーには世界中で発行されたパムック本の売店になっている。もちろん入場料は必要。ある意味で、彼の「遊び」に付き合うことになのるだが・・・それが楽しい。
1952イスタンブル生れ。生粋のイスタンブルっ子、幼児期から「西の人」として成長。
2006年度ノーベル文学賞受賞
邦訳作品:
わたしの名は紅、雪、白い城、黒い本、無垢の博物館、新しい人生、父のトランク、イスタンブル、僕の違和感、赤い服を着た女、等々。
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