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音楽

2024年2月10日 (土)

『哀しい曲』 ~ 木の歌 by John Williams

TVでイスラエルのヴァイオリニスト、ギル・シャハム(Gi・Shaham)の演奏を聴き、彼の演奏をもっと聴きたいと思った。映画音楽の巨匠(スターウオーズ、未知との遭遇、ジョーズ、シンドラーのリスト等々)ジョン・ウィリアムスとのCDを胸弾ませて聴いた。

ところが、

こんなに哀しい音楽に出会ったのは初めて。心から涙が流れるような・・・・。それもそのはず、映画「シンドラーのリスト」からの曲も入っている。例えばユダヤ人街(クラクフのゲットー、1941年冬)なども含まれている。 ユダヤ人のギルを尊重するあまり、こんな哀しい曲の編集になったのだろうか??

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タイトルの「木の歌」についてジョンが散歩する公園の木「メタセコイア」という針葉樹のまたとない美しさ、気高さと、ギルと彼の芸術の優雅さ、高貴さとを、できる限り関係づけて表現しようとしたとのこと。

作曲者・ピアニスト・指揮者でもあるジョンに指揮を指導したのは小澤征爾だったとか。

 

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ジョン・ウイリアムス: 1932~  + ギル・シャハイム: 1971~

 

 

2022年12月24日 (土)

『玉三郎のシャンソン』

シャンソン界の大御所、越路吹雪が逝ってもう40年? 図書館をウロウロしていたら、『坂東玉三郎越路吹雪を唄う』というCDを発見。どんな歌い方をするのか気になったが、誠実な唄い方で正統派、好感が持てた。

歌舞伎の発声法も功を奏しているのかもしれない。クラシックバレエもそこその実力らしいし、演出家としても活躍している。芸術家は努力を忘れない・・・・・・。

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ユーヌシャンソン・急流・ジュテム・枯葉・人の気も知らないで・アコーディオン弾き・群衆・アナリア・ボラボラアイランド・ひとりぼっちの愛の泉・妻へ・離婚・18歳の彼・最後のワルツ。

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今日はクリスマスイブらしい。玉三郎のシャンソンを聴くなんて思ってもみなかったことである。

 

 

2022年10月 6日 (木)

『眠れる音楽』♪ ~ キャサリン・ストットとヨーヨー・マ

図書館でヨーヨー・マのCDを何気なく探していたら「songs of COMFORT & HOPE」を見つけた。いつの間にか白髪になった顔が気に入った。

曲目は懐かしいものばかり。アメイジング・グレイスのプレリュードに始まり、ポストリュードで終わっている。シェナンドーやスカボロー・フェア、トウラ・バハ、ダニーボーイのような伝承曲とドヴォルザークの家路、メンデルスゾーンの無言歌、グリーグのソルヴェイグの歌、虹の彼方に、モスク郊外の夕べ、特にブロッホのユダヤの歌が印象深い。

ピアノとチェロのデユオなのに、一体化してまるで一つの楽器が演奏しているかのよう。主張する度合いがピッタリ。眠れぬ夜を何とか無事に乗り切りたい・・・。

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彼らは7度も来日しているのに、コンサートを諦めた自分のアンテナには反応しなかったのだ。 またの来日に期待したい。

2021年9月 7日 (火)

♪ オルガンとテノールの響き ♪ ~ 東京オペラシテイ


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コロナ禍で燻っている日々。ヴィジュアル・オルガンコンサートの誘いがあった。本当に久しぶりのコンサート、それも昼間だから、ホイホイと出かけた。 オルガニスト:川越聡子、 テノール: 大槻孝志

 

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舞台には大きなパネルが設置。演奏者は舞台の上、後姿しか見えない。3列もある鍵盤をどのように弾くのかは聴衆の想像力に頼るしかないところを、パネルには演奏や操作の様子、足鍵盤の動きなどが映し出される。 

トッカータとフーガなどは足鍵盤の左右を目まぐるしく動く。こんなにも足を駆使する楽器だったとは驚き。とてもハイヒールでは演奏不可、しっかりした靴でないとムリ!

アヴェマリアはグノーやシューベルトが有名だけれど、サンテイアゴ(フィリピンの作曲家1869~1947)のアヴェマリアも地味でホールにはふさわしいと思った。

 

 

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まるで教会のごと、木の匂いが感じられる荘厳な空間はオルガンのための部屋。 建築者は柳沢孝彦:1996年8月8日オープン。もう25年の月日が流れている。当初、オペラハウスができるのかと勘違いしていた自分が居た。

最後の曲は武満徹(谷川俊太郎詩)の「うたうだけ」

 

 

 

2019年1月 1日 (火)

2019 ニューイヤーコンサート ~ ウイーンフィル

今日は2019年の初日。 例年ながら、昨夜のNHKのくだらない唄番組とは打って変わって元旦のEテレは楽しみである。

金箔の天井にシャンデリア・・・・生花のデコレーションも、現地に行ったつもりになる。今年の指揮者はクリスチャン・テイーレマン、初登場。

来年の指揮者はラトビア出身の若手、アンドリアス・ネルソンに決定。

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演奏者の表情や楽器類がアップで見ることができ、とにかく楽しい。
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00000006039907_a01       先ほどのライブ放映のDVDが23日には発売になる


2018年12月30日 (日)

デカダンスの美 ~ ダミアを聴く

ダミア(1892ー1972)は自分が、まだ人生に未熟だった若い頃、気になったシャンソン歌手の一人だった。 大御所、エデット・ピアフの先輩格、15才で家出して、路上で唄っていたらしい。

特に、「暗い日曜日」「人の気も知らないで」が印象深い。 

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暗い日曜日♪人の気も知らないで♪街♪真夜中の居酒♪異国の人♪云わないけれど♪かもめ♪瞳に太陽・・・・・・・

歌詞の内容はひたすら暗い! それなのに、日本の演歌と比べると、恨みや不幸を他に訴えるのではなく、個人の問題としているので、グチっぽくない。

1950年代に来日し、各地でコンサートを開いている。 「足袋」を気に入って愛用していたというエピソードがある。

昨今、日本もかなり暗くなってきた。録音効果の悪いダミアを聴いて、心を洗うのも良いかも知れない。

2018年10月 3日 (水)

アズナヴール 永遠に!

10月1日、アズナヴールが逝った。 94才。 大げさに言えば、人生の一部のようなものだった。 来日するごとにコンサートへ出かけ、レコードを買った。 だからと言って、握手をするために、舞台へ駆けあがることはなく、静に、じっと聴いていたかった。

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初めてのコンサートは日比谷公会堂、前から三列目、自分のために唄ってくれているような錯覚を覚えた。

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今年の5月に来日ということだったが、旅行へ行くので断念。 旅先のアルメニア(アズナヴールの祖国)でコンサートはキャンセルになったと地元ガイドが言っていた。 腕を骨折して長時間の飛行を禁止されたのだとか・・・・9月17日に来日。もはや空席はなく再び断念。高齢ながら現役は嬉しいけれど、心配でもあった。いずれ、このような知らせがあるだろうことを想定していたのだが・・・・残念。

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スケジュールを調べてみると、ヨーロッパでは月に2回のコンサートをこなしていたようである。    現役のまま突然逝った、実にエネルギッシュ、ブラボー!。 しばらくは、彼の唄を聴きながら冥福を祈りたい。

彼が生み出した名曲は永遠に唄い繋がれて行くことだろう 

2017年11月29日 (水)

 『別れの曲』 ~ 12人のピアニスト

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兄が逝って、2か月、遠い過去の色々なことを想い出す。子供の頃、オルゴールを買ってもらった(多分初任給)。黒塗りの玉手箱のような箱を開けると流れた曲はなぜかショパンの「別れの曲」

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図書館のライブラリーでワイセンベルグを検索したら、目面しいCDを見つけた。 往年の名ピアニストたち12人が演奏している「Chanson de l'adieu」(永遠の別れの唄)。 果たして、聴き比べてみても一向にその差がわからない・・・ほとんどの皆さんは、すでに天国へ召されている。

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               クラウデイオ・アラウ             サンソン・フランソワ
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        アレクシス・ワイセンベルグ             ジョン・オクドン
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           ダニエル・ラヴァル

2016年12月24日 (土)

クリスマス イン ウイーン 1994

こんな素敵なコンサートだったら、1994年にタイムスリップして行ってみたかったなア~と思わせるCDを年賀状を書きながら聴いている。 

今日は12月24日、西洋では年に一度の静かな夜を家族とともに過ごす日、クリスマスプレゼントも、七面鳥の料理も滞りなく準備されたことでしょう。

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出演は世界のテナー、プラシード・ドミンゴとノルウェイーのシセル・シルシェブールそしてシャンソン界の大御所シャルル・アズナヴール。 果たして3人の個性は反発しあわないのだろうか?という心配をよそに、ドミンゴの浪々としたテノールとセシルの透き通るクリスタルヴォイスそしてアズナヴールの嗄れ声がウイーンフィルを背にごく自然にハモッテいる。

ドミンゴがアズナヴール曲の「アベマリア」を唄う・・・実に心地よいクリスマスソングに聴き惚れてしまう。

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                 わが家のサンタも健在

2016年6月21日 (火)

『ラストコンサート』 ~ アズナヴール永遠に

6月16日: これぞ最後のコンサートだろうと雨の中をNHKホールへ。昔のように、ワクワクはしなかったものの、どんな「唄=作品」を演じてくれるのだろうか、声の衰えは大丈夫か、舞台で転倒などしないだろうか、と心配のほうが先に立つ。 ワタシのアズナブールも御年92歳なのだから・・・。

ラストコンサートは73歳の厚生年金ホール、83歳の東京フォーラム、今回のNHKホールと3度目。 もしかしたら、白寿のコンサートも?

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満席の観客を前に、現れたのは昔と変わらないアズナブールだった(席が遠かったので顔の皺は見えない)。 確かに、以前に比べれば、音程がイマイチ、声の伸びないことはあっても、幕間もなく、一気に歌い上げて、あっという間のラストコンサート。 胸が熱くなった。それを「奇跡」という人もいた。 

しゃがれ声で、唄い演じる。舞台に消えてしまいそうな、シックないでたち、しかし椅子に座って唄う時、靴下の赤がチラッと見える。 途中で上着を脱いだ時の赤いサスペンダーが「粋」 ステップを踏みながら舞台のそでへ消えて行った。 拍手喝采ブラボーが飛び交う。 花束が次から次へ・・・

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開演30分前:入り口にはすでに老若男女の列が。 二階席までS席。VIP席は発売同時に売り切れ。それもそのはず、芸能人であふれていた=ズルイ!

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          ああ、まもなくアズナブールに会えるのだ・・・

Sharuru
1924年、パリ生まれ。両親はジョージア(グルジア)とアルメニア(トルコ)からの移民。 母方の祖母はトルコで亡くなったという。 子供のころから舞台に立った生粋の芸人。 エデイット・ピアフに見初められ、育てられたのは有名な話。

シャンソンの魅力はパリの異邦人(移民・難民)を受け入れた土壌に育まれたところから生まれた詩(ポエジー)にあると思う。

シンガーソングライターであるアズナヴールの作品は永遠に唄い繋がれて行くことだろう。

ファーストクラスでゆったりとパリへ帰って欲しいわ~」という声が聞こえた。彼のファンはとっても心が熱いのである。 

 ♪ 梅雨の宵青春唄ふアズナヴール ♪ 

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