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経済・政治・国際

2015年6月12日 (金)

投票率85% ~ トルコ総選挙の結果

3月のトルコは6月7日の総選挙に向けて盛り上がっていた。 日本人観光客が来なくなろうが、それどころではない。 TVのチャンネルは連日選挙選挙の話題で持ちきり。

12年続いたAKPの単独政権は選挙で、エルドアン大統領の主張するトルコを大統領制するために行わなければならない憲法改正に必要な過半数の議席を得られなかった。 

特にこの数年での大統領の攻撃的、恐怖的な強権政治が敬遠されたようです。 それにしても85%の投票率はスゴイ! (ツイッターでは強権政治にストップを!選挙に行こう!のメッセージが飛び交ったとか)。  奢る兵士は久しからず・・・・・・Imgnews20150608_070105_2
                  2011年      2015年
AKP (公正発展党       49.8%       40.9%  ‐8.9%  258議席
CHP(共和人民党)       26.0%       25%   ‐1%   132議席
MHP(民族主義者行動党)  13%        16.3%  +3.3%   80議席
HDP (国民民主主義党)     5.9%          13.1%     +7.2%   80議席

(HDPは議席数が10%超えたので4大政党に)


特にHDPの躍進がめざましい。クルド人の党ではなく、民族を超えた左派段階への脱皮。武力的ではなく政治的にクルド人の権利を守ろうと弱者全体にスポットを当てた。議員80人中38人が女性。 党首の一人(この党の党首は2人)、セラハッテイン・デミルタシュ氏はアンカラ大学法学部出身の弁護士、42歳。 まだ若く、カリスマもあり、スピーチも理に適っているという。 

新しい波が平和につながるように祈りたい。

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                            photo by Radikal

以下はデミルタシュ氏勝利スピーチの一部


 この選挙では、自由、民主主義、平和を望むものが勝利したのです。高圧的な態度をとるもの、自分をトルコの唯一の所有者だと思うものが敗れ、交代し、敗北したのです。勝利をしたのは、トルコの自由を求めるものです。この勝利は、そう、全ての虐げられたもの、クルド人、トルコ人、アルメニア人、ボスニア人を問わず、この国に生きる全ての民族の、アレヴィ派、スンニー派、エズィード派なんであれ、その信仰とともに自由に生きたいと思う全ての他者化された者たちの勝利です。

 この勝利は、労働者の、失業者の、農民の、村人の、そして虐げられたものの、すなわち、労働の対価を搾取されているものの、つまり言えば、左派の共同の勝利です。この勝利は、この国に、民主的で市民的な憲法、多文化的な憲法を望み、80年クーデター憲法や、それがもたらした10%という得票下限に対し反対するものの、共同の勝利です。民主的な解決と平和を望むものの、クルド人もこの国で名誉ある市民として暮らすことを望むというものの、共同の勝利です。
 

翻訳 : 東京外大トルコ語メデイア翻訳班 = (チョット、機械的ですね)



 
 

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