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文化・芸術

2023年10月 7日 (土)

『ローズのジレンマ』 ~ ニール・サイモンの戯曲

突然、「民芸チケット」が舞い降りてきた。実に民芸の芝居は何十年ぶりだろうか? 最近はナマモノに久しくご無沙汰なのでうれしい。天才のニール・サイモンの戯曲は民芸初上演とか、彼の作品となれば面白くないはずはない。

主演は樫山文枝。鼻ぺちゃのおはなはんがどんなものか?と心配したら。さすが大御所(82歳)難なくスムースに違和感なく引き込まれた。

ローズの恋人(幽霊)を演じるのは篠田三郎(彼が民芸だとは知らなかった)。

会場は満席!

相変わらず熱い会員に支えられているのだろう

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ニール・サイモンの作品は人間の心の機微を描いた愛情あふれる暖かな余韻が残る。人間の弱さそのものを見つめる暖かな眼差し・・・

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(1927-2018)

 

劇場(紀伊国屋サザーンシアター)の下が紀伊国屋書店の洋書部

ヘミングウェイの「日はまた昇る」を購入してしまった。円安なのかペーパーバックなのに、¥2000.-もする。 若き日に「武器よさらば」をしばらくかかってやっと読んだ記憶がある。簡単な言葉でも日本語にするのは難しい。果たして自分の存命中に読破できるだろうか? 読みかけの本の中に埋もれそうな気配あり。

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装丁はソフトながら金ぴかの新装。

2022年8月11日 (木)

『天才デザイナー』 ~ 三宅一生の訃報

もう10年以上も前のこと。

誘われて、詩人の高橋睦夫氏のスケッチ展を見に銀座の画廊へ行った。そこには白い服を着た小柄な男性が居た。彼が何者であるかは全く認識していなかったのだが、署名をして出て行った。自分も署名をしようとしたとき、何と三宅一生とあるではないか・・・。狭い空間の中で、友人と彼と3人でおなじ空気を吸っていたのだった。

ブランド服などとは金銭的にも体形的にも縁がない生活だったが、唯一、彼の作り出す服には興味があった。古着屋でゲットしたり、裕福な友人のお下がりだったり・・・今でも何着か持っている。ヨレヨレになっても愛おしい。

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日本文化の合理性について、柳宗悦の直弟子だったという人から手縫いの服作りを学んだことがある。例えば着物は解けば一枚の布に戻る。襖は大広間から小部屋に自由自在。引き戸も理にかなっている。折り紙も・・・。

三宅一生デザインの原点もその辺にあるのではないかと常々思っていた。天才デザイナーが消えたことを心から残念に思う。

 

 

2021年1月 6日 (水)

『ウシ年』

今年も届いた! ジュエリーデザイナーの干支の賀状! こんなにも心のこもった賀状を、一体何枚作るのだろう・・・・

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ミルク一杯のホルスタイン???  「日日是好日」って書いてある!

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模様を開けると、もう赤ちゃんではない子供たちの写真が・・・。

毎年ファイルにして保管している、そのうち個展を開催したいなあ。

 

今年もコロナ年になりそうだけど、なんとか病院に行かないで、過ごしたいものです。

 

 

 

 

2021年1月 2日 (土)

『無観客コンサート』 ~ ウインフィル2021

あっという間に、また新しい年がやって来た。ズシーンと「余生」を感じるこの頃です。

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今年もネパールカレンダーの猫が癒してくれそうです。

 

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元旦は ウイーフィルのニューイヤーコンサートのライブを楽しみにしているのだが、今年はあの学友協会大ホールは無観客での演奏。団員とその家族はPCR 検査を何度もして、やっと実施に漕ぎつけたとのこと。いつもなら、着飾った観客で満席なのに・・・。

でもね、自分が貸し切りで自分だけの為に演奏してくれている・・・・と思って。

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指揮はリッカルド・ムーテイ(ハンサムなナポリターノも80才)。

 

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厳選された会場の花、ホールの映像、バレエはいつもの通り。

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いろんな楽器が見られるのも楽しい。

 

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楽団員には日本人ハーフの兄弟も。第一バイオリンとチェロを弾いているとか。

 

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演奏後は世界中のファンたちから大拍手! 来年の指揮はバレンボイム、マスクなしのコンサートを期待したいものです。

 

2020年12月25日 (金)

★イスタンブルのクリスマス★

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今日はクリスマス。 キリストという人の誕生日なんだって! だからケーキを食べてお祝いするんだって!・・・・そんな感じで始まった日本のクリスマスは今や、幼稚園や保育園で楽しい行事の一つになっている。

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イスタンブルの目抜き通りにある聖アントニオ教会の今年のツリーの写真が送られてきた。朝の7:00と夕方の8:00に鐘がなり、その合間にはモスクからエザーンが聴こえる。 シナゴークもアルメニア教会も軒を並べて存在するこの地区は、旧東ローマ帝国、コンスタンチノープルの帝都である。クリスチャンは教会のミサに行くけれど、一般家庭では31日~1日の年末年始にプレゼント交換し、新年を祝うとのこと。

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今年は、コロナ蔓延で、ステイホーム。 雪も降るし、坂道も多いから転倒しないで歩かないと・・・。

オリンピックはオモテナシの日本に譲って、税金を浪費せずに本当に「良かった!」ですね。 おかげで日本は血税が泡のように流れている。まだ諦めきれないのは誰?

 

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たった今、イスタンブル最大タクシム広場のツリー画像が送信されてきました。後にモスクが見えます。

 

 

 

2019年9月18日 (水)

トルコ宮殿の屏風 ~ 133年前の日本の新聞が

友人が9月13日付の朝日新聞を届けてくれた。 

1887年にイスタンブルに立ち寄った小松宮彰仁親王が、時の皇帝アブデユルハミト2世に贈った屏風が修復のため分解すると、133年前の新聞が骨組みの下張りに使われていたのを発見。

 

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トルコと日本の友好に大事なものなので、日本で同じような布地や紙の修復技術があれば教えて欲しいとのこと。令和の時代に、新たな日本トルコの文化交流に期待したい。

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花と孔雀の刺繍図、ドルマバフチェ宮殿の日本の間に飾られていたという。

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福沢諭吉が創刊した「時事新報」。

 

 

2019年9月13日 (金)

『表現の自由とは?』展 ~ 元麻布ギャラリー

風刺漫画家の横田吉昭さんが世界の風刺画家に呼び掛けた世界の漫画家が描く「表現の自由とは?」展が、18日まで港区の元麻布ギャラリーで開催している。 (最終日は午後4時まで)

風刺漫画はピタッと当てはまると小躍りしたいほど興奮するが、なかなか笑える画は少ない、笑うためにはこちらもピンとくるセンスを持ち合わせないと難しい。

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ギャラリーの入り口を降りていくと32か国から参加した作品群がズラリ。 舌とかマイクとか有刺鉄線とかを素材にした作品が目立つが、背景を知らないと作品の前で、ジッと固まってしまう。

 

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会議室へ入る前に口を箱にいれてから・・・・・つまり、発言不可の状態で会議へ。(中国人の作品)

 

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数年ぶりでお会いした横田さんは、相変わらず誠実な人柄で、風刺漫画が日本に定着しなかった背景などを熱く語ってくれた

「権力側に寄り添った上での弱者や少数者、および他者に対する不寛容さがひろまっているような不気味さを感じる。題材には事欠かないし、考えるのが楽しい」とのこと。

 

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会場の隅っこに置かれていた透明な椅子、コレハ作品なのか??? 座ったらどうなるか・・・是非、裸の王様にお座りいただきたいなア。

 

 

 

2019年9月 4日 (水)

『ピリ・レイス』 ~ トルコのバレエ

9月3日、雨の中、トルコオペラバレエ団の「ピリ・レイス」を観に行った。 オスマン帝国海軍軍人で航海地図を創った人だけれど、その人生がどんなドラマチックなものかも知らず、興味津々。 開場は満席。

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トルコ文化年2019特別公演だという。 オスマン時代の衣装で登場するダンサー達はテレビドラマ「オスマン帝国列伝」を思わせるが、物語を知らないと、ただそれだけで終わってしまうのがもったいない。  

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エキゾチックなクラシックバレエだが、「オセロ」や「ロミオとジュリエット」のように馴染みがないのが盛り上がりに欠ける。

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チャナッカレの海岸通りにはピリ・レイスの記念碑が、彼の生地ゲリボルのあるダーダネルス海峡を見つめている。

 

2019年7月10日 (水)

「芝居」 ~ ドライビング・ミス・デイージイ

友人から芝居のチケットが舞い込んだ。 芝居は何年振りだろう・・・(年金暮らしが芝居にハマるとどうなるか?…破産)。

演目はすでに、日本でも有名になったアルフレッド・ウーリーの戯曲「ドライビング・ミス・デイージイ」、418席の紀伊国屋ホールは芝居を見るにはちょうど良い大きさ。

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草笛光子と市村正親が好演。 違和感なくすんなりと受け入れられた。1960年代のアメリカ、公民権法が施行されたとはいえ、まだまだ人種差別のある時代。ユダヤ系の旧教師の彼女と読み書きのできない黒人の運転手の彼。ユーモアもあり、後味が良く、翻訳も良かった。 今後も、テネシー・ウイリアムズの「欲望という名の電車」並みに再演が継続されそうな気がする。 芝居は生もの、演じる方も観る方も、ある種の緊張感が漂う。そこがいい。

 

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2006年には仲代達也と奈良岡朋子が好演。

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映画ではジェシカ・タンデイとモーガン・フリーマンが共演

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脚本 : アルフレッド・ウーリー 

 

 

 

2019年3月 9日 (土)

『オヤ Oya』  ~ トルコの伝統手芸

先月、友人の企画でトルコ伝統手芸」である「オヤ」の展示+講演会が開催された。 オヤを一言でいうと、スカーフにつけるレースの淵飾り。トルコ女性は暇さえあれば、手を動かし編み物をしている。

R0020660_5 普通の毛糸だったりレース糸だったり・・・同時に口も動かし、チャイを飲みながら、女性同士が世間話をしている光景が見受けられる。

 トルコ民族定着の地、アナトリア地方を中心に、オヤは女性に寄り添い、母から娘へ伝授されてきた。

 その歴史は2000年前に遡ると言われている。そのデザインは平面的なものから立体的なものまで様々。

 この伝統も女性の社会進出とともに消えてゆく運命かしれないけれど、その繊細な作品には目を見張るものがあり、 女ごころをとらえて離さない・・・・                                               

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          形は地方によって大きかったり小さかったり

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              花嫁の髪飾りにもオブジェにも


★ 3月23日(土)夜9:00~ TBS「世界ふしぎ発見!」に講師のギュリン・シェンコワさんがオヤについてのクイズを出題。

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    数年前、都内のトルコファッションショーで見たスカーフの淵飾り

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                     帽子の淵飾り

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