『終活』 ~ こんな本があった
期は熟しつつある晩年の日々。身辺の物質や人間関係を整理したいと思いつつなかなか進まない。 書棚を見回すと転居するたびに捨て去った書物の残骸が溢れている。読みもしないのに、書棚から自分を見つめていた本たち。一冊ごと手に取ると、捨て去るのが惜しくなる。
この本、外見はボロボロなのに、実は殆ど使用していなかった。Dictionatry of American Slang は「丸善」が昭和36年に出版した全文英語のアメリカ俗語辞典。1967年10月24日購入のメモがある。定価は¥1200.-
映画好きの20歳の小娘が未来の夢に向かおうとしていた。清水俊二のような字幕翻訳家になりたいと思った。どんな国の映画を観ても字幕:清水俊二とある。彼は何か国もの語学に精通しているのだと思った。後日、それは一度英語に翻訳されたシナリオを日本語に訳するのだということを知った。
パラパラめくってみると Hardmoney=金、Ink=黒人・・・・
それにしても、Thank you=愛してるわ と言う風に字幕では訳されている。 字幕翻訳は文学の翻訳とは違う。一コマの画面で観客が拾える文字数は限られている。泣かせるのは簡単だが、笑わせるのは難しい。 適材適所のセンスと語彙が必要であった。英語力より日本語力、『落語』のようなセンスがないと無理なのである。
いつの間にか、夢は遠くかけ離れて行った。そして、 My dream was disappeared!
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