敗戦記念日に読む ~ 『はだしのゲン』
今夏は、先輩友人の漫画ファンから『はだしのゲン』を借りて初めて読んだ。 数年前、どこかの学校図書館から隔離されたという曰く付きのマンガである。 (児童に対する刺激が強すぎるという理由で)
子供の頃は三度の飯よりマンガが好きだった。マンガというものは子供の読む本だと思っていたので、時折、電車の中で読んでいるおじさんを見かけると、知能がひくいのかなあ・・と思ったりしたものである。 全3巻の本の厚さは5センチ、かなり重~い。 作家の中沢啓治氏の被爆体験をリアルに表現した現代史ともいうべき作品。 漢字にはひらがなが振ってあるので、読者層はかなり広範囲であるが、内容を理解するには中学生ぐらいにならないと難しいかも知れない。
読むほどに、反戦・平和・反核・・・となれば、現政権には不都合な果実、隔離されたのがうなずける。
夏休みの読書本の中にはこの一冊を加えて欲しいし、若きロイヤルファミリーにも是非読んでいただきたいと思う。
ゲンは一人じゃなくて、当時の日本には大勢いたという事実を実感する。
« 『悪の華』 ~ リリイ | トップページ | 『白い目』 ~ 見えない敵 »
「読書の時間」カテゴリの記事
- 『ミンゲル島』 ~ パムックの空想の島(2023.05.12)
- 『わたしの心のレンズ』 ~ 大石芳野さんの現場(2022.11.30)
- 神谷美恵子の本 (2022.09.05)
- 『天皇はいかに受け継がれたか』 (2022.07.19)
- 『ボッコちゃん』 ~ 星新一の世界(2022.07.12)
コメント