『アウシュヴィッツの歯科医』 ~ 収容所生活記録
本著は日記ではないけれど、収容所の生活が淡々と書かれていて、興味深い。 収容所に送還された当時、歯科医学生だった著者は歯科医の道具箱を持参していたことから、収容所で歯科医として勤め、生き延びた。 主に抜歯することが仕事だったが、「金」を得るために、遺体から金歯を収集する任務には辟易。
極悪な状況の中で、生き延びたナチ強制収容所の生活記録である。
ベンジャミン・イコブス著 紀伊国屋書店
思春期の頃読んだ「アンネの日記」は収容所に送還されるまでの多感な少女の日記に感動しつつも、彼女を取り巻く環境には理解できないことが多かった。ドイツ国民が仰いだヒトラーとは一体何者だったのだろうか? 魔術師?それともペテン師?・・・
事実なのに、70数年を経て、まるで映画の一コマのような遠い過去になってしまったような気がする。
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