映画『ひろしま』
この映画は毎年自主上映会のタイトルになっていたのだが、見逃していた。 ところが、なんと、NHKのEテレで深夜に放映されたのである。天下のNHKも、心を入れ替えてくれたのかなア・・・と思いきや、「深夜」であることが不可解。
1953年の制作後、「反米的」という理由で、公開禁止されたそうであるが、実際映像を見る限り、ナニが反米なのか理解できない。 戦後8年経過のヒロシマはまだまだ傷跡が生々しく、出演者の市民たちも記憶に忠実に演じているだけ。 それゆえに、映像はリアル。 物語というより生々しい映像が映し出され、リアリズムそのもの。 広島出身の月丘夢路はノーギャラで出演したそうである。
出演者:月丘夢路、山田五十鈴、加藤嘉、岡田英二等々、今は亡き名優たちが登場。
制作:日教組プロ (上映禁止の理由はここかな?)
監督: 関川秀雄 助監督: 熊井啓
瓦礫の中からはい出した母:山田五十鈴
教え子たちと川に飲まれる教師 :月丘夢路
小学生の時に、学校映画で見せられた新藤監督の「原爆の子」は原爆ドームだけが印象深かった。この作品を見ていたら、原爆に対する恐怖感がもっと強かっただろうと想像する。
正面のドームがなかったら、単なる美しい公園。映画の製作された当時は、まだまだ瓦礫などが残っていて、その風景が映像に生かされている。
資料館内に、展示されていたこの春の「絵」は、希望に満ちていて、心地よく、悲惨さを忘れさせる。(作者名、忘れました)
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