『ロマの哀愁』 ~ 洞窟フラメンコ
ロマ(ジプシー)という言葉を初めて耳にしたのはいつのころだろうか・・・。多分、絵本で見たフラメンコのような気もするが、国を持たない民族としてのユダヤ人とロマ人の存在には「どうして?」という疑問を持った。
ドキュメンタリー映画「サクロモンテの丘」を観たら、1971年にグラナダはアルハンブラ宮殿向かいの丘にあるサクロモンテの記憶が蘇った。 洞窟を白く塗りたてて、家族で住みながら観光客にフラメンコを披露する、小さな子供たちもこぞって踊る。 ホテルに依頼すると、手配者が案内してくれた。 ワインを飲みながら、カスタネットを売りつける(貧乏旅行なので、買わなかった)。狭い洞窟で彼らの体臭を感じた古い記憶。
その後、ロマたちはサクロモンテから退去させられ、公営団地などに、移動した。現在では、サクロモンテの洞窟はドイツ人と日本人の別荘になっているのだとか・・・。
かって、フラメンコダンサーとして世界を駆け巡っていたロマ達は今、過去を懐かしみながら、後継者を育てることにエネルギーを注いでいる。
ヨーロッパでは各地でロマの集団を見かける。お金の無心をしたり、かっぱらいをしたりすることも多いので、嫌われ者だけれど、今ではほとんどが定住し、教育も受けている。
ホロコーストでは多くのロマ人が犠牲になった。「ハンガリー狂詩曲」や「チゴイネルワイゼン」などロマの血の哀愁漂うメロデイーが心に響く。
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