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2017年3月

2017年3月29日 (水)

イスタンブルが匂う ~ 『僕の違和感』 早川書房

著者のオルハン・パムクはノーベル文学賞受賞者、それゆえ日本でも翻訳本が手に入る唯一のトルコ文学者。 パムクは生粋のイスタンブルっ子で西洋の文化のなかで過ごしてきた。 本作品にはイスタンブルの街のメイン広場や路地に至るまで、イスタンブルの香り満載、馴染みの通りを地図でたどると観光とはまた違った「歩き方」ができる。

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時代背景は1950年代から2012年まで、主人公は地方から仕事を求めてイスタンブルへやってきた。父親とともに、一夜建ての家(Gece Kondu)に住みながら、ヨーグルトやボザの呼び売りをして糊口を凌ぐ。 いつの間にか巨大化していくイスタンブル。

旧ビザンチン帝国の文化と遊牧民文化が混合した街の喧騒と匂いが手に取るように感じられる。 イスタンブル愛好者にとってはたまらない一冊

★訳者は新進気鋭の若手トルコ文学者:宮下遼氏

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ボザ: Boza

Boza_satici_3 雑穀(ブルグルと呼ばれる穀物、粟や大麦など)を発酵させたものから作られる不思議な飲料ボザはシナモンやヒヨコマメの粉で飾られる黄みがかった濃度の濃い飲物。甘いような酸っぱいような何とも表現しにくい味のするボザは冷たい飲料で冬の代表的な飲物とされています。ボザは単独で飲むものであり、決して食事時に飲まれる飲料ではない。

 
ボザジと呼ばれるボザを売り歩く人が寒い冬の夜、「ボ~~~~ザ~~~~」と独特の声を張り上げ、木の樽を肩から下げて昔ながらの商法で街を練り歩く。ボザだけを売るボザ店というものや小袋入りのインスタントボザもスーパーで販売されている。 (photo by JP-TR)

ゲジェコンドゥ(gecekondu): 一夜建ての家

他人の私有地や公有地に許可を得ないまま建てられた不法建築のトルコにおける総称。一夜にして建築したかのような非常に粗末なバラックを指すものであったが、現在では建築業者が施工した鉄筋コンクリート建ての建築物もごく普通に見られる。

2017年3月22日 (水)

3・20 代々木公園 ~ さようなら原発!  

久しぶりの春日和、代々木公園の「いのちを守れ!フクシマを忘れない・さようなら原発」集会が今年も開催。

初めて、東電と国の責任を群馬地裁が認めた。原発ビジネスに手を出し、倒産寸前に陥った大企業。地震国家に54基の原発、すでにフクシマを抱えているのに - 安全を信じてナニもしない国民にはなりたくないと思っての参加だった。

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              司会は木内みどりさん

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    レモンちゃんこと落合恵子さんは相変わらず迫力あるスピーチ

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        舞台には頑張って戦っている団体が登場

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     弁護士で映画監督の河合弘之氏、今日はピンクのジャケットで

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                    この旗を掲げているのは「肉球新党」だって!?
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参加者は11,000人。 メデイアからはしっかり無視された。TVニュースはどのチャンネルも慎太郎と森友で盛り上がって、A政府にとっては思惑通りなのか?

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          集会後は二手に分かれて行儀よくデモ行進

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中には若い母と子の姿も。 放射能をばい菌扱いする連中は、何がどのように「いのち」に関わるかを知らないのだろう(いわゆる無知族)。覚醒されると困るのは原発ビジネスに手を染めている族。 

♪原発のことなんて知りたくないの♪ 火の粉が自分の庭に落ちてこなければ♪ 目に見えないことなんてどうでもいいの ♪

● 肥田俊太郎氏が永眠。

2017年3月19日 (日)

ふらんす菓子の店 ~ 『アルカション=Arcachon』 

スマホデビューに伴い、若い友人(31才)カップルが来訪。 ご主人は日曜以外は帰宅が10時という日本の企業戦士。

さてさて、 指の動かし方もタップとかピンチとかスワイプとか・・・・押すのではなく、指をこするようなしぐさをしないと動かない。  小池知事の言語のようにわけのわからない横文字ラッシュ。

小さなマイクに向かって声で指令すると、要望画面が出てくる。確かに便利だけれど、これでいいのか?と複雑な気分。

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二人がお土産にとDunette(デュネット)というお菓子を持ってきてくた。ビスケットの中にマジパン(アーモンド餡)、チョコて蓋をしたカワイイお菓子。オシャレな缶に入っている。ブランデーが効いて芳香麗しい・・・

ねりまと言えば大根を連想するだろうけれど、最近は都心に近い便利な場所、緑も多く、区立美術館もある。 若いカップルもお気に入りなのだとか。

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お菓子屋さん「アルカション」は練馬駅近く、他にも美味しいケーキがありそう。練馬区練馬1-25-5  03-5946-6575 月曜休み

2017年3月14日 (火)

「ぐる」になって  ~ 血税を貪る

瑞穂さんという友人が「名前を汚された~」とぼやいていた。 本当に、国民としてはぼやきたくなることが厚顔の政治家たちには通じない。 都合よく記憶喪失症になる。 

妻はシジン、夫もシジン、ならばどんな「シ」を創作するのだろう・・・

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                                   (Tokyo 14Mar、2017)

 もやもやと蜃気楼立つ国有地  岡本久一
     

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            蜃気楼の背景にはこんな風景が見える

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         このクッキーを食べると、御利益がありやなしや

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ギャングファッションが身について・・・爺様が草葉の陰で嘆いている??

2017年3月 5日 (日)

『ロマの哀愁』 ~ 洞窟フラメンコ 

ロマ(ジプシー)という言葉を初めて耳にしたのはいつのころだろうか・・・。多分、絵本で見たフラメンコのような気もするが、国を持たない民族としてのユダヤ人とロマ人の存在には「どうして?」という疑問を持った。

ドキュメンタリー映画「サクロモンテの丘」を観たら、1971年にグラナダはアルハンブラ宮殿向かいの丘にあるサクロモンテの記憶が蘇った。 洞窟を白く塗りたてて、家族で住みながら観光客にフラメンコを披露する、小さな子供たちもこぞって踊る。 ホテルに依頼すると、手配者が案内してくれた。 ワインを飲みながら、カスタネットを売りつける(貧乏旅行なので、買わなかった)。狭い洞窟で彼らの体臭を感じた古い記憶。

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その後、ロマたちはサクロモンテから退去させられ、公営団地などに、移動した。現在では、サクロモンテの洞窟はドイツ人と日本人の別荘になっているのだとか・・・。

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かって、フラメンコダンサーとして世界を駆け巡っていたロマ達は今、過去を懐かしみながら、後継者を育てることにエネルギーを注いでいる。

ヨーロッパでは各地でロマの集団を見かける。お金の無心をしたり、かっぱらいをしたりすることも多いので、嫌われ者だけれど、今ではほとんどが定住し、教育も受けている。

ホロコーストでは多くのロマ人が犠牲になった。「ハンガリー狂詩曲」「チゴイネルワイゼン」などロマの血の哀愁漂うメロデイーが心に響く。

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