『うつ』は心の風邪ではない!
風邪にもいろいろあるけれど、うつのような風邪があるとしたらお目にかかりたい。 世間ではよく「心が風邪を引いた状態」などと簡単に無責任に表現する医者もいるけれど、想像力に欠けた罪深い表現だと思う。
確かに、誰しも悩みはあるし、一時的に落ち込んで「鬱気分」になることはある。しかし、不眠・食欲不振・自己否定・不安状態などが延々と続いたら、どうなるか。
体験者の立場から、一言でいえば、入院歴もある友人の大うつ体験者は「八方ふさがり」と表現し、自分の場合は「居場所がない」という感じであった。 そんなときには元気の良い幸せな人に励まされると逆効果になる。 癌などと違って、他人の理解や同情を受けにくい辛い心の病である。
どんな立場も本人でなければ分からないことは多々あるけれど、思い込みで判断して本人を軽蔑するような「贅沢病」とか「わがまま病」などという言葉は控えて欲しいものだと思う。
ドクターのコメント:
良くなるけれど、風邪のようにすぐには治らないよ! 原因から遠ざかること。疲労しない事。冷えない事。など・・・合う薬の調合と問診がしばらく続き。毎週の通院が1年ほど続いき、 徐々にドクターからも薬からも遠ざかることができた。
お世話になった服用薬が『ソラナックス』 という精神安定剤である。(抗鬱剤としても効果あり) 現在もお守りのように携帯している。発症時には一日3錠を服用、そのご2錠、1錠、0.5錠と減量していった。 おかげで、入院や病欠をしないで済んだ。ソラナックス様様である。
再発の予感:
いろんな問題が重なり合うと、再発の兆しを感じる。あの行き場所のない何とも言えない世界に二度と入りたくない!と防衛反応が働く。 「円形脱毛症」はある種の危険信号、セロトニンとかの脳内物質が減少する異常があるらしい。交感神経と副交感神経のバランスが取れなくなる等々。
心療内科より精神科へ:
精神科へ行くことにためらいを持っている人も多いかもしれない。 しかし、早めに治療開始すれば早く治癒する。 今では、メンタルクリニックという呼び名の病院も多い。 予約しようと思うと1か月先という場合も多い。 それほど、現代は「うつ」に悩んでいる人が多いということである。ここ10年で脳の仕組みもより明確になり、薬も開発されている。 門をたたけ、さらば開けられん・・・・デアル。
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30年前は精神科に通院しているというだけで、偏見を待たれ、家族も極秘にしたい病気だった(今でもそうかも・・・)
年間3万人も自死する日本列島においては、「マトモを自負する人」の方が「ヘンな人」かもしれません。 心身共にタフでなければ、生き延びられないとすれば、不幸な時代になっているということでしょうか?
投稿: elma | 2016年2月15日 (月) 12時12分
メンタルな病気は「変な人」とされることが多くて、
共感を得にくいです。
でも以前に比べれば、クリニックなどが増えましたね。
投稿: こはる | 2016年2月15日 (月) 10時35分