『生と死の狭間』 ~ イスタンブルから
・昨年トルコを訪ねたのは3月末から4月初めだった。 ゴトー事件が茶の間を沸かせたので日本人は皆無だったけれど、他国の観光客は普通に訪れていた。
さすがに、トルコ国内での嘆かわしい事件の連続は、大きな痛手を与えているようである。 特に、日本向け旅行社は大規模な赤字収益を上げ、リストラが進み、ここ2-3ヶ月で(ロシアとの関係悪化が特に影響)、日本市場以外の全ての市場においても、観光客の減少が深刻になっており、2016年はトルコ観光史上最低の年になる可能性が高く、ため息ばかりとのこと。
Photo by Bontrip
事件当日、現場から帰路の様子を友人(日本向旅行会社勤務)は次のように表現している。
「テロのあった日、旧市街のテロ現場に一日いたあと、夕方ヨーロッパ側のベシクタシュ桟橋から船に乗ってボスポラス海峡を渡り、アジア側のウスキュダルに向かったとき、宝石箱をひっくり返したような美しいイスタンブールの夜景に息を呑みました。いつも見てる光景なのに、なぜか急に目の中に鮮やかに映りました・・・。
体操教室に着いて、幸せそうに体操している娘を見たときには、何とも言えない違和感を感じ、何か夢を見ているみたいでした。生と死の狭間なんて、本当に紙一重なんだなあと漠然と思いました。
映画の影響で、串本では観光客数が劇的に増えているそうなので、もし安全なイメージさえあれば、トルコにも多くの観光客が来てくれたのではないかと思うと残念です。
ボスポラス海峡のこのスバラシイ夜景が安心して見られるようになることを心から祈るばかり・・・・。
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