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2013年10月31日 (木)

日本ペンクラブの本 『いまこそ私は原発に反対します』  (平凡社)

いまさら小泉旧首相に言われるまでもなく、もはや原発はトイレのないマンション(トイレの漏れたマンション?)ということは無知であった国民の知ることになった。この書籍は日本ペンクラブ会員の53名が名を連ねて反原発のコメントを記したものである。原発が一向に終息の見えない今、文化人たるもの声をあげるのは当然ではないだろうか?

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福島県在住作家、玄侑宗久氏のコメントを一部抜粋:

とにかくもう理屈抜きで肯定できない。

それは福島県に今も起こり続けている困難な状況のせいだ。 本当に彼らは何もわかってはいなかったのだ。イザという時の避難誘導の仕方も、自宅退避期間が長引けばそこで暮らしてはいけないことも、付近の動物たちがどういう状態になるのかも、安定ヨウ素剤の配り方も、除染のやり方も、除染した際に出る土をどこへ保管するのかも・・・・、何もかもである。

被災者にも容赦なく裁判員の通知はくるのだから、たとえ大会社の社長でも東電の幹部でも、クジに当たったらJヴィレッジ経由で第一原発の作業に当たっていただこう。何シーベルト以上被曝したら一人前、という国民としての新たな基準を作ってもいい。一定量以上被曝した人だけが、国会議員にもなれる、というのはどうだろう。

自分は絶対にしたくないが、他人にしてもらわないと困るというなら、それは「賭け」にさえなっていない。「欺瞞」というのである。 こうした現状で、この国はベトナムなどに原発を輸出しようとしているらしいが、何と呼べばいいのだろう。『悪魔』か、『魔の商人』か。

いずれにせよ、金に目が眩んだ人非人(ヒトデナシ)の仕業に違いない。あるいは技術の奴隷、か。

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玄侑氏は我が高校時代の国語の師の子息で、由緒ある寺の住職でもある。やはり、住職であった父上の授業は時に皮肉を交えながらも哲学的で退屈をすることがなかった。この現実をどう表現したであろうか?

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