『台湾アイデンテイテイー』 ~ 日本人だった人たち
「かって日本人だった人たち」が存在することを知らない・忘れている我々日本人を気づかせてくれるドキュメンタリー映画である。
明治時代の1895年から昭和の1945年まで日本が統治した南の島。今や飛行機で3時間半の近い国なのに、観光で行く人もたくさんいるのに、日本人だった人たちを気遣うことが少ないのではないだろうか? 日本人として日本名を持ち、戦争にも行った、神社も拝んだ、流暢な日本語を読み書き、和服も着た・・・・・それなのに日本に捨てられた。
映画は日本人だった高齢者が語る人生に焦点をあてながら台湾の歴史、日本の近代史にもかかわってくる興味深い作品となっている。
終映後、挨拶をする監督の酒井充子さん、他にも日本語世代の台湾の人々のドキュメンタリー作品「台湾人生」や「空を拓く建築家・郭茂林という男」がある。
ポレポレ東中野でhttp://www.mmjp.or.jp/pole2/
10:20開映 : 大江戸線東中野駅から1分 JR東中野駅から3分
少なくとも今月23日までは上映、蒸し暑さからしばし離れて是非、日本の近代史を学ぶチャンスをお見逃しなく!
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ポレポレはいい映画を上演するのですね。
台湾を含む中国に、親や祖父母の世代が全然関係なかったという日本人は、
すごく少ないと思います。
投稿: こはる | 2013年8月11日 (日) 21時16分
関わり方はさまざまですけど、言葉を奪われることがどんなことか・・・・歴史的にきちんと伝えられていないのが残念です。
投稿: elma | 2013年8月11日 (日) 23時29分
学校やマスコミでは、ほとんど伝えられていないですよね。
かつて現場にいた人たちに、もう少し話を聞いておきたかったと思います。
もう時間がないのでしょうか?
投稿: こはる | 2013年8月12日 (月) 12時51分
日本は20世紀の国家の恥をさらしたくないので、ひたすら沈黙したいのかも知れません。 上映禁止にならない時代なのは幸いですが、 当事者たちも80歳ですから時間がないですね。その意味でもこの作品は貴重だと思いました。
いろんな意味でメルトダウン寸前の日本列島で身も心も熱くなります。 早く涼しくなると良いですね。
投稿: elma | 2013年8月12日 (月) 13時34分