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2013年4月17日 (水)

『夜ノ森』という地名

まだ6歳ぐらいだった子供のころ、近所の駐在所に赴任して来たおまわりさん一家にはきょうこちゃんという目のパッチリしたかわいい女の子がいた。よく一緒に遊んだ。 

電車ごっこをする時、きょうこちゃんの得意な駅はヨノモリだった。『次はヨノモリ~』と言って電車を止めた。 彼女の言う、ヨノモリが『夜ノ森』であることを認識したのはごく最近である。 しみじみと地図を眺めると海の近くの風光明媚なところで、その頃は原発もなく平和な場所だったはず。 

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バリケードの奥に満開の桜並木、放射線量はいまだに毎時5・42マイクロシーベルト。 この現実にきょうこちゃんもどこかで心を痛めているに違いない。 ヒトは目に見えないものにはあまりにも鈍感である。原発推進派を名乗るヒトたちはこのような土地の哀しみを感じることはないのだろうか? といつも不思議に思う。

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                                       東京新聞 4.13.

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