里の寺 ~ 静かな過疎地
子供の頃、このお寺には良寛さまのような和尚様がいた。 池には鯉が泳いでいて格好な遊び場だった。お釈迦様の日にはお説教のあとに、紅白の甘い餅を撒くので子供達が大勢集まった。 そんな記憶を辿りながら昨年亡くなった叔父の一周忌のため久しぶりに寺を訪れた。寺は以外に小さく、住職は曾孫の代になっていた。池も凍り、蹲の水は枯れ、鯉は泳いでいなかった。叔父一家も既にこの地を離れ、ただお墓だけがある。
原発から45キロのフクシマではあるが、距離の割合に線量が少ないのが幸いである。舗装された道路を歩いている人はいない。何処も同じ、人口減少と車社会なのだ。
寺の名前が『飛龍寺』であることすら知らなかったが標識街灯ができていた。夜は電気がつくのだろうか?
こんな寒い過疎の里(今は市になっている)にも放射能が降り注いだ。「目に見えない敵」を受け入れないわけにはいかない現実とともに存在している人たちがいる。
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